アウトキャンプにチャレンジ −ストレスキャンプ回想録−

                                    町田クリスチャンセンター教育主事 杉本玲子

 先回は卒業試験キャンプについて書きましたので、今回はホーイトンでストレスキャンプに参加した体験を書かせていただきます。
 それは一週間の冬期アウトキャンプでした。マイナス二十度以下のウイスコンシン州の厳冬の天候の下、一月七日からだったと思うのですが、十人前後が参加して雪上キャンプし、クロスカントリー、ダウンヒルスキー、雪上オリエンテーリングに登山など目いっぱいのプログラムでした。自炊に自然を利用してのトイレ、氷の上でテントを張っての宿泊というかなり過酷な条件下で、二十キロ以上の荷物をザックに背負って移動しながら、(なぜこんなキャンプに浅はかにも申し込んでしまったんだろう。自分は本当にサバイブできるのか)など、後悔の気持ちで一杯でした。回りは体育の実技として取る十八から十九歳の元気な男子がほとんどで、二十六歳の大学院生、しかも外国人など私しかいなかったのです。ハッキリいって年がいっていて体力のない女性、しかも英語も解らないとろい学生なんて、グループ全体のお荷物だったのに違いありません。体力的にも苦しかったし、もともと知り合いもなく孤独で、早く終わって欲しいとばかり願いました。大学や神学校で習ったことは何一つ役に立たないように思え、ショックでした。
 でも途中から不思議なことが起こり始めました。年齢や文化や性別、何もかも違う人たちに声をかけてもらい、受け入れてもらう喜びが、実感としてわかってきたのです。極限の状況下で、素直に声をかけて助けてもらうこと、苦手なことからも逃げないでチャレンジしてみること、祈りながら一瞬一瞬の苦しみを乗り越えていくことなどが、口先だけでなく体験としてわかったのです。ボーナスとしては、あんなに素敵な景色を見たことがなかったし、「時よ止まれ、おまえは美しい」と息をのむこともしばしばでした。

 このようにアウトキャンプは、朝昼晩上げ膳据え膳、冷暖房完備のデラックスなチャペルで御言葉の糧をたっぷりいただいて清潔なベットで休めるといったリトリート的なキャンプとは違います。もしかしたら不便な生活を強いられて苦痛に思うこともあるかもしれません。けれどもそここそが荒野のイスラエルが体験したような試練の場、成長の場、本当に神様だけを信頼して助け合って行動することを実践できる学びの場でもあるわけです。神を知らない子供にとっては神の存在がリアルにわかるでしょうし、クリスチャンホームの子供にとっても頭だけで知っていた御言葉を体験できるチャンスになるかも知れません。教会学校のちんたらムードを打ち破る突破口になる可能性もあるのです。準備が大変、乳幼児にはハードなどの限界はありますが、アウトキャンプこそキャンプの真髄といえるような気がします。
 そう私も、懲りもせずに、チャンスがあればまたアウトキャンプに参加したい、あの感動をもう一度味わいたいと願っているのです。

    (1997年11月 CMNのニュースレターに掲載されたものです。)
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